日本航海学会誌
Online ISSN : 2433-0116
ISSN-L : 0466-6607
マグロ延縄揚縄作業中の主機関運転状況 : (I)漁獲・風力と主機運転との関係(日本航海学会第38回講演会)
西野 正見前田 弘南 四郎
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1968 年 39 巻 p. 169-173

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抄録

漁船の主機関使用の特徴は,漁撈作業中その過程に応じて頻繁に発停・変速することである。この特徴を示す典型的な実例としてマグロ延縄揚縄作業中の主機関運転状況を調べ次の結果を得た。1.マグロ延縄の揚縄作業中には毎時平均前進16.5回・後進1.8回・停止17.6回,すなわち1.7分に1回の割合で変速を行なう(第1図)。2.漁獲が多くなるに従つて,同じ長さの延縄を揚げる間に行なわれる前進・停止・後進の回数はいずれも増加し,1回の前進極微速の時間は短くなる(第2図・第3図)。3.風が強くなつても(ビューフオート階級2〜5の範囲では)主機関の発停回数は変わらないが,1回の前進極微速の継続時間は長く,前進後の停止の継続時間は短くなる(第4図・第5図)。

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© 1968 公益社団法人 日本航海学会
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