Journal of UOEH
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肺クリプトコックス症に対する外科切除例の検討
竹中 賢花桐 武志岡 壮一馬場 哲郎安田 学小野 憲司浦本 秀隆宗 知子竹之山 光広山田 壮亮安元 公正
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2010 年 32 巻 3 号 p. 237-243

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抄録

肺クリプトコックス症は, Cryptococcus neoformansが吸入されることによって生じる肺真菌症であり, 免疫能が低下した易感染性宿主に発生する日和見感染症とされるが, 健常人における罹患も知られており, 近年では健康診断および他疾患精査中などで偶然発見されることが増加している. 今回, 外科治療を施行した肺クリプトコックス症8例について検討した. 年齢は49歳から85歳, 男性4例, 女性4例であった. 1例を除いた全例が無症状であり, 8例中2例がステロイド内服中であった, 単発例7例, 多発例1例であり, 腫瘤径は最大21mm, 最小9mmであった. 全例で画像上結節影を呈し, 術前確定診断に至っておらず悪性腫瘍を否定できずに, 外科切除を行っている. 手術術式は, 肺部分切除5例, 肺区域切除1例, 肺葉切除2例であった. いずれの症例も術後は髄膜炎などの合併はなく良好に経過し再発も認めていない. 肺クリプトコックス症の画像所見は多彩とされており, 肺癌との鑑別がしばしば問題となる. 肺クリプトコックス症の外科治療について文献的考察を加えて報告する.

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© 2010 産業医科大学
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