脳神経外科ジャーナル
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バイポーラによる電気凝固時の局所温度変化ならびにイリゲーションの効果
酒谷 薫森本 繁文大滝 雅文端 和夫
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1995 年 4 巻 2 号 p. 133-137

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抄録

バイポーラによる電気凝固時の局所熱発生ならびにイリゲーション効果をサーモグラフィーを用いて検討した.局所温度は凝固出力に応じて上昇したが,組織の接触面の大きさや浸潤度によりばらつきを認めた.高温領域はバイポーラ先端部の間に限局し,3.5〜4mm外側では正常温度に低下していた.生理食塩水によるイリゲーションの冷却効果は凝固出力により異なった.すなわち低出力凝固では冷却効果を認めたが,中等度以上の出力ではイリゲーション液に通電するため溶液が沸騰し,逆に高温領域が拡大した.一方,非イオン性溶液のマンニトールでは高出力凝固時にも沸騰せず安定した冷却効果を認め,さらにバイポーラの癒着も生理食塩水と比較して少なかった.

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© 1995 日本脳神経外科コングレス
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