脳神経外科ジャーナル
Online ISSN : 2187-3100
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特集 脊椎・脊髄
腰椎変性疾患に対する治療戦略
―低侵襲治療のための診断と手技―
水野 正喜藤本 昌志西川 拓文谷岡 悟山本 篤志池澤 宗成中塚 慶徳荒木 朋浩鈴木 秀謙
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2021 年 30 巻 8 号 p. 579-589

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抄録

 腰椎変性疾患に対する低侵襲治療の診断と手技について報告する. 最初に, 拡散テンソル画像を使用した画像診断を提示し, 次に腰椎椎間板ヘルニアの低侵襲経皮的手順について述べ, 最後に, 内視鏡治療と術中画像支援の現状について報告する. 拡散テンソル画像は, 馬尾と神経根への損傷の定量化に向けた調査が行われている. 近年, 高周波双極システムを用いた経皮的髄核摘出術およびコンドリアーゼを用いた化学的髄核融解術が行われている. 脊髄手術に有効な内視鏡や術中画像装置が開発され, 腰部脊柱管狭窄症にも内視鏡下脊椎手術が適用されている. 画像診断の進歩, 手技の改善, 新技術の開発により, 脊髄脊椎手術は効果的かつ安全になるであろう.

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© 2021 日本脳神経外科コングレス
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