日本冠疾患学会雑誌
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原著
50歳未満の若年者に対する冠動脈バイパス術の検討
田畑 美弥子小池 裕之森田 耕三池田 昌弘高橋 研岡田 至弘上部 一彦朝倉 利久井口 篤志新浪 博
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2014 年 20 巻 1 号 p. 21-25

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抄録

近年の生活習慣病の低年齢化により50歳未満の若年者に対するoff-pump coronary artery bypass(OPCAB)を経験する機会が増えている.当科で行った若年者のOPCABについて検討した.2007年5月~2011年12月にOPCABを行った558例(平均68.1±9.3歳)中,50歳未満の22例(3.9%)を対象とした.平均年齢42.5(29~49)歳.高脂血症16例(72.7%),高血圧11例(50.0%),喫煙9例(40.9%)であった.バイパス枝数は1~7(平均3.3±1.5)枝,完全血行再建率100%.動脈グラフトのみで行った症例は81.8%であった.冠危険因子では高脂血症,高血圧,喫煙が高率であり,これらのコントロールによりグラフト閉塞や新病変を予防する必要がある.冠危険因子を3つ以上有する者は半数に満たず,低リスクの若年冠動脈バイパス症例に対し注意深い予後の観察を要する.

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© 2014 日本冠疾患学会
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