日本緑化工学会誌
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技術報告
表土シードバンクを吹付けに活用した施工事例(VI)
―のり面中央部と林縁部の侵入木本種の相違について―
小畑 秀弘
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2007 年 33 巻 3 号 p. 498-501

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抄録

表土シードバンクを含む森林表土を体積比10% の割合で植生基材の中に混入して吹付けた盛土のり面には,施工後3年3カ月に1 年生草本,多年生草本,先駆性の中低木類,陽性の中高木類が混在して生育しているのが確認された。このうち風散布型の木本種は林縁に近い調査区で多く,時間経過とともに生育本数が増加していることが分かった。調査区,林縁部,母樹林内に生育する木本類はグループ分けができ,施工地付近の林縁部に生育する種類を調査すれば,比較的早い時期の侵入種が予測できるのではないかと考えられた。

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© 2007 日本緑化工学会
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