日本緑化工学会誌
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技術報告
各種資材による酸性土壌の改良に関する研究
藤崎 健一郎浅井 美幸勝野 武彦酒巻 とも恵池田 穂高
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2002 年 28 巻 1 号 p. 232-235

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抄録

本研究の目的は, 酸性土壌の改良材として利用できる材料を, これまで廃棄物として扱われてきている物質やその加工品などの中から探し出すことにより, 土壌改良による緑化の促進と廃棄物の減量の両面による環境の改善を図ることである。第1実験ではpH 4.8の酸性土壌を対照区として, ホタテ貝殻, フライアッシュ, ボトムアッシュ, サイクロン灰, バグ灰, パルプスラッジ炭化物, ペーパースラッジ炭化物, コンクリート廃材, 蛇紋岩, フライアッシュ造粒品を, それぞれ酸性土壌と混合した区を設けて芝草 (トールフェスク) の生育を比較した。その結果, フライアッシュ, サイクロン灰, バグ灰, パルプスラッジ炭化物が良好な生育を示した。第2実験ではこれら4資材の効果を再度確認するため季節を変えて実験を行った。これらの区は対照区に比べて生育が優る傾向が見られ, 酸性土壌の改良資材として活用できる可能性が示唆された。

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© 2002 日本緑化工学会
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