脈管学
Online ISSN : 1880-8840
Print ISSN : 0387-1126
ISSN-L : 0387-1126
症例報告
特発性両側腎動脈解離により腎梗塞を来した1例
酒井 麻里武内 克憲湖東 慶樹
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2024 年 64 巻 3 号 p. 41-44

詳細
抄録

症例は46歳,男性。右下腹部痛のため当院を受診した。造影CTで右腎の造影不良域と両側腎動脈解離を認めた。入院後,降圧療法およびヘパリンによる抗凝固療法を開始し,腹痛も改善した。入院9日目のCT再検で左腎下極枝に新たな解離と造影不良域が出現したが,腎機能増悪なく保存的加療を継続し,良好に経過した。特発性腎動脈解離は非常に稀な疾患であるが,急性腹症を来す鑑別疾患の1つとして念頭におく必要がある。

著者関連情報

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.ja
次の記事
feedback
Top