日本腎臓リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2436-8253
Print ISSN : 2436-8180
透析中の運動療法(指導)の組み立て方・進め方
松沢 良太
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2022 年 1 巻 2 号 p. 171-177

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抄録

ロバスト,プレフレイル・フレイルあるいは日常生活活動動作(ADL)の制限といった各 フェーズにおいて,運動療法(指導)の組み立て方・進め方は異なる。ロバストでは長期予後 の改善およびプレフレイル・フレイルへの進行を予防するための身体活動理量確保に重きを置 いた指導が必要である。また,プレフレイル・フレイルではロバストへの移行を目指すととも にADL が制限されないよう運動療法(指導)を行う必要がある。すでにADL 制限を有する患 者では,各患者の病態や合併症,心身機能・身体構造および環境因子に応じた個別性の高い運動 療法介入が必要である。透析患者の通常臨床に運動療法(指導)を導入することは,高齢化率 の高い本邦の透析医療において喫緊の課題である。まずは評価を通じて患者のフェーズを捉え, フェーズに応じて効果的な運動療法(指導)を選択することが求められる。

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© 2022 一般社団法人日本腎臓リハビリテーション学会
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