2023 年 27 巻 1 号 p. 102-108
目的:本研究の目的は看護小規模多機能型居宅介護(以下,看多機)におけるCOVID-19感染対策下のサービス提供の工夫を明らかにすることである.
方法:全国での緊急事態宣言解除後にA県内の11事業所を訪問し,半構造化面接調査を行い,質的記述的に分析した.
結果:《状況に合わせた制限下でのサービスの変更》,《早期発見・予防対策と利用者・職員への指導》,《外部者の出入りの制限》,《感染対策を取り入れた運営管理》の4カテゴリが抽出された.
結論:看多機では運営方針を変更して人流の制限や感染の機会減少に努め,利用者の特徴に合わせた指導の工夫やサービス利用の変更を柔軟に行い,利用者や家族の負担が増えないよう図って要介護高齢者とその家族が住み慣れた地域でその人らしく暮らし続けることを支援していた.