2022 年 44 巻 2 号 p. 106-111
大学教育の質保証においては,全学-プログラム-授業の3側面で質保証を推進し,それらを有機的につなげることが求められる.特に,内部質保証システムを整備しIR機能を活用しつつ,専門分野の特質に応じてプログラムの評価と改善の連動を強化することは重要な課題である.しかし,データに基づくプログラム評価および改善のグッドプラクティスやティップス等の知見の共有は十分ではない.本RTではこれまでの研究成果をふまえつつ,学部における教育情報の活用およびIRの現状と課題を解明することを目的に,人文系・芸術系の分野に注目する.全国調査およびヒアリング調査の結果を検討した上で,ティップス開発の課題と展望について議論する.