日本釀造協會雜誌
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酒造米に関する研究 (第6報)
精白米の酒造に関する性質の構造について
吉沢 淑石川 雄章木下 実武田 荘一藤江 勇
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1974 年 69 巻 9 号 p. 581-583

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抄録

13種類の米について玄米の諸性質間の相関, 玄米と白米の諸性質問の相関関係を検討し, 33分析項目にわたる白米の諸性質の測定値を用いて因子分析を行なった。
1.白米と同様に玄米の千粒重と粗蛋白質に有意な相関が認められた。
2.玄米の千粒重と粗蛋白質は白米の消化性など多くの性質のと間に有意相関を有する。因子分析の結果第5因子まで共通因子が抽出された。
3.白米の酒造に関する性質の構造は消化に関する因子と, Kに関する因子と洗米水に関する因子など5因子により約70%説明できる。寄与率21%の消化に関する因子では負荷量の大きな項目として千粒重, 粗蛋白質, 吸水性, 消化性と従来白米の酒造適性と考えられたほとんどを含む。
4.主要な性質問の相関関係は米の貯蔵前後でほとんど変らない。

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