日本釀造協會雜誌
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醤油の化學及其應用 (第七報)
「ペントース」式醤油釀造試驗 (第三回豫備試験)
黒野 勘六木下 淺吉深井 冬史舘野 正淳
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1927 年 22 巻 12 号 p. 11-24

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抄録

本試験の結果を要記せば左の如し
一、小萎使用を全磨し大豆の被覆料として小姿薮及米糠の混合物を使用して製麹-、之に玉蜀黍蕊製「ペントース」を仕込水に封し二・六四%干甘藷製「グルコース」七・三六%添加し、温釀して満三ヶ月にて熟成せしめたる醤油は其色澤普通以上に優にして其味亦同様優良にして溜に近き味なり.然れごも其香氣は普通醤消よりも少しぐ劣る。但し敢て溜醤油の如き特異なる悪臭あるに非す、醤油香氣の登生爾不充分なるにあり
二、普通仕込法の小婆使用量三割を減じ普通の如ぐ製麹し、小屡厳被製「ペンコース」を仕込水の約○ 。四%、干甘藷製「グルコース」を仕込水の約七%補添して満三ヶ月温釀せる醤油は其昧尚若ぐして前者よリ劣れこも香氣は之より勝り普通程度なり。術本仕込法は製品に「アルコール」の臭味あるが故に干甘藷製「グルコース」の添加量を減するか若しくば其使用を全磨するも可なるペぐ、又熟成不充分なる故一層長期間醗酵せしむるの必要あり
三、要するに本試験に於ける「ペントース」應用の結果は短期間に於ても特に色相及昧の鮎に於て優良の結果を得、明に小萎使用を全磨し得るの可能性を認れこも香氣を術一層優良化するの方法を講するの必要あり。該鮎に就ては街進んで研究を績行すべし

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