図学研究
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タイ王宮寺院の壁画における建物の図法について
丹羽 洋介辻合 秀一
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キーワード: 空間認識, タイ画
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2007 年 41 巻 Supplement2 号 p. 29-30

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抄録

表題の問題については, 王宮寺院 (ワット・プラケオ) の壁画技法とその保存状態の調査を開始した当初から, そこに描かれている建物の図法表現上の複雑さ, あるいは, 奇妙さに対しては少なからず関心を持っていた.当初は, 不完全な透視図法による作例として受けとめていたが, それだけでは説明できない点が多いので, 何らかの別の理由に由来して, 意図的に透視図法のセオリーを無視, あるいは改変しているのではないかと思うようになった.もし, そうだとすれば, そのことが壁画のテーマであるラーマ・キエンというユニークな物語の内容, そして, 視覚伝達の方法とどのように関わっているかを考察した.

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