2007 年 41 巻 Supplement2 号 p. 15-18
数年前まで, 機械設計用三次元CADは機械設計において本当に役立っのかという疑問があり, なかなか企業に浸透しなかった.機械設計は部品の再利用が多く, かつ膨大な紙による図面のインプット作業が出るため, 一時的にペースダウンすることが利活用を阻んでいた理由の一つである.
しかし, 日本の製造業の国際競争力の強化と相まってますます競争の激化が進み, そのため海外製造拠点化, 製品の短期ライフサイクル化, 多種少量生産化が進み, 日本での役割は企画, デザイン, 設計が主となり, 三次元CADを必然的に使用せざるを得なくなったのである.
本報では, 機械設計を行うための機械全般の基礎的知識内容の検討を行い, 機械系新入社員の三次元CADの研修教育内容を示し, さらに設計力の向上を図る教育実例について述べる.