頭頸部癌
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その他臨床
頭頸部癌化学療法における末梢挿入型中心静脈カテーテルの初期使用経験
清水 顕北村 剛一櫻井 恵梨子近藤 貴仁岡吉 洋平井谷 茂人伊藤 博之吉田 知之鈴木 衞
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2012 年 38 巻 1 号 p. 80-83

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抄録

末梢挿入型中心静脈カテーテル(peripherally inserted central catheter; PICC)は従来の中心静脈カテーテルよりも簡便かつ安全であり,本邦でも普及しつつあるが,頭頸部領域での使用は少ない。今回,2009年12月より6ヶ月間で40回PICC挿入を行ったのでその初期使用経験を報告する。PICC挿入は末梢静脈ルートを確保するのと同程度の負担で施行できる印象である。気胸や血胸のような重篤な合併症は見られず,安全なルートと考えられた。留置後の合併症はカテーテル関連血流感染が初期の1例に見られ,静脈炎や血栓症は見られなかった。PICCは頭頸部癌化学療法を施行するうえで非常に有用と思われる。

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© 2012 日本頭頸部癌学会
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