頭頸部癌
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形成外科に学ぶ頭頸部領域の基本手技
神戸大学における遊離前腕皮弁移植の基本戦略
橋川 和信寺師 浩人田原 真也
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2006 年 32 巻 3 号 p. 247-252

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抄録

神戸大学および関連施設では,これまで約600例に対して遊離前腕皮弁を用いた再建手術を行ってきており,これらの臨床例を対象に基礎的・臨床的研究を積み重ねてきた。皮弁挙上および血管吻合,採取部への植皮に関してこれまでに得られた知見と臨床への応用は下記の通りである。
1)肘窩のperforating veinを血管茎に含めることで,深部静脈系と皮静脈系を連結させた皮弁挙上が可能となる。
2)前腕皮弁の静脈還流は深部静脈系が優位であるため,静脈吻合の際は深部静脈系の血流を移植床に還流させる。
3)皮弁の2系統の静脈を移植床の2系統の静脈と吻合し,それらをperforating veinで交通させることにより,より生理的なネットワーク型の静脈還流が可能となる。
4)含皮下血管網植皮で皮弁採取部を被覆すれば整容的に優れる。
5)ポリウレタンフォームとポリウレタンフィルムを用いることで,簡便かつ短時間に,術者一人で植皮固定を行える。

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© 2006 日本頭頸部癌学会
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