1989 年 15 巻 2 号 p. 67-74
PSA (pressure swing adsorption) 式の窒素発生装置を改良した修整空気発生装置 (空気の酸素濃度を0.1-20%の範囲で任意に設定できる) を用いる青果物のCA貯蔵 (修整空気システムCA貯蔵) における環境ガス制御法を開発した。
修整空気発生装置で貯蔵庫内の環境ガス組成を, 青果物のCA貯蔵と同様の条件に制御するために, 修整空気の最適酸素濃度と貯蔵庫内への導入量をパーソナルコンピュータで求めるプログラムを作成した。
この方法でシイタケ, イチゴ, ブロッコリーの貯蔵試験を行った結果, 1日1回, 10分程度修整空気発生装置を稼働することにより, 環境ガス組成を, 各々の青果物について予め定めたガス環境制御範囲内に維持することができた。また, 修整空気システムCA貯蔵は, 普通冷蔵の2倍以上の鮮度保持効果があった。