1994 年 27 巻 10 号 p. 2225-2228
以前より我々は肝内胆管の分岐形態を把握するため, ステレオ胆管造影法を行ってきた.しかし, より詳細な肝内胆管の構築を把握することは困難であった.そこで, 我々は1990年1月よりPTBDが行われている閉塞性黄疸の22例に, X-P管球を回転させ撮影するシネ胆管造影法を施行した.良好な立体的回転画像が得られ, 通常のステレオ胆管造影法に比べより多くの症例で胆管の立体構築が把握できた.シネ胆管造影法は胆管の立体構築や胆管癌の浸潤範囲の同定に有用と考えられた.