日本世代間交流学会誌
Online ISSN : 2758-5905
Print ISSN : 2185-7946
高齢者の世代性および世代性行動と心理的Well-beingの関係
若年者からのフィードバックに着目した検討
田渕 恵中川 威石岡 良子権藤 恭之
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ジャーナル オープンアクセス

2012 年 2 巻 1 号 p. 19-24

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抄録

本研究は、高齢者の世代性および世代性行動と心理的Well-being の間を、若年者からのフィ ードバックが媒介するとした仮説モデルの検証を行うことを目的とした。本研究では心理的 Well-being の指標として感情的Well-being 尺度を用い、ポジティブ・ネガティブの両側面を 区別してモデルの検討を行った。調査対象者は287 名(男性115 名、女性172 名)であり、平均 年齢は、64.47 歳±13.84 であった。仮説モデルの検証を行った結果、ネガティブ感情側面で のみ、若年者からのフィードバックが媒介要因となっていることが明らかとなった。本研究の 結果より、ポジティブ・ネガティブ感情側面において、若年者からのフィードバックが異なる 働きをすることが示されたが、本研究で用いたフィードバック尺度の影響である可能性も考え られるため、測度の検討が今後必要である。

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© 2012 日本世代間交流学会
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