2019 年 29 巻 p. 124-131
本研究では,進学希望の変化に与えるオープンキャンパスの効果を明らかにするため,大分大学・佐賀大学・長崎大学・宮崎大学による比較を通じて検討を試みた。このことを通じて,各大学・学部における訴求力のあるオープンキャンパスの企画及び,その進め方を提示する。分析の結果から,オープンキャンパスに参加した高校生の性別,学年及び,志望順位の与える影響について大学間で違いはみられないものの,出身県に関しては異なることが確認された。また大分大学を事例とした分析の結果より,各学部でオープンキャンパスが運営されている性格上,教育内容,就職状況,入試方法・内容や,取得できる資格にかかわる情報である「学部関連情報」のものを十分享受し得たときに進学希望の気持ちの変化が生じることもわかった。