2015 年 25 巻 p. 7-12
国内の大学新入生約600名を対象に,高校「国語」で経験した学習指導に関する調査を行った。その結果「話すこと・聞くこと」「書くこと」を学ぶ機会は「読むこと」を学ぶ機会に比して少なかったと感じられていること,また,各領域の学習が「言語活動」を通して行われることは少なかったと感じられていることが示唆された。学習指導要領の改訂にともない,高校「国語」の授業はどのように変わるのか,それを把握することは大学入試や入学後の教育の改善につながる。本研究はそのための継続的な観察の起点となる。