2000 年 7 巻 1 号 p. 3-12
ソフトウエアの要求獲得会議では会議参加者の関心のあることをきちんと堀起こすことが重要である. 関心のあることを堀起こすためには会議参加者の無意識の部分を知る方法が考えられる. 無意識の兆候としては古来から言い直しが挙げられている. 言い直しを利用するとしても, 言い直しを解釈するやり方は高度の技術を要する. そこで本研究では, 言い直しを解釈しないで利用する方法を考えることにする. そこでまず, 言い直した語と言い直された語との間でどちらに関心が高いかを調べた. その結果, 言い直された語の中にも話し手の関心が高いものが見受けられた. そこで, 言い直された語を抽出して, 次の会議の話題展開に用いる方法論を考案した.