2013 年 53 巻 11 号 p. 1246-1248
Creutzfeldt-Jakob病(Creutzfeldt-Jakob disease; CJD)に代表されるプリオン病は,病因から孤発性CJD(sporadic CJD; sCJD),遺伝性プリオン病,獲得性プリオン病に分類さる.わが国では,プリオン病全体の76.3%がsCJD,19.1%が遺伝性プリオン病,4.1%が獲得性プリオン病である.獲得性プリオン病は,1例の変異型CJDを除き全例硬膜移植後CJD(dura mater graft-associated CJD; dCJD)で,現在までに全世界のdCJDの6割以上が日本で発症しており,dCJDの多発はわが国の大きな問題である.