日本野生動物医学会誌
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特集論文
動物園動物の福祉の現状と課題 -大牟田市動物園における取り組みを例に-
川瀬 啓祐椎原 春一
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2020 年 25 巻 2 号 p. 43-47

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抄録

 近年,動物園や水族館における野生動物の飼育に対する疑念が世界的に広まりつつある。2015年に世界動物園水族館協会は「野生生物への配慮 世界動物園水族館動物福祉戦略」を打ち出し,動物園水族館における動物福祉向上に取り組んでいく姿勢を強めている。上述の戦略の中で,動物福祉向上の具体的な取り組みとして環境エンリッチメントとハズバンダリートレーニングを推奨しており,現在,日本の多くの動物園や水族館で取り組まれている。近年,日本の動物園では飼育動物の高齢化などの多くの課題があげられており,今後こうした課題に対してガイドラインの策定などが必要であると考えられる。

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© 2020 日本野生動物医学会
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