日本油化学会誌
Online ISSN : 1884-1996
Print ISSN : 1341-8327
ISSN-L : 1341-8327
ペルフルオロアルカン酸塩水溶液の臨界ミセル濃度および部分モル体積
玉木 国夫小林 顕二野村 俊夫飯島 昌宏下井 未生
著者情報
ジャーナル フリー

1997 年 46 巻 8 号 p. 921-924

詳細
抄録

4 種類のペルフルオロアルカン酸塩同族体, CnF2n+1COOLi (n=5~10), CnF2n+1COONa (n=5~8), CnF2n+1COOMe4N (n=5~10), CnF2n+1COOEt4N (n=4~10) の水中における臨界ミセル濃度 (cmc) を 25℃で測定し, 結果をlog cmc=A+Bnの形に表した。B値は, -0.445~-0.463となり, cmcはペルフルオロアルキル鎖のCF2基当たり2.8~2.9ずつ減少することを示した。cmcに対する対イオンの効果を C7F15COO-M+ (M=Li, Na, K) について35℃で調べた。cmcはLi>Na>Kの順に減少する事が見いだされた。水中におけるCnF2n+1COOMe4N (n=1~6) の極限部分モル体積 (V0) を25℃で測定した。V0値は炭素数と共に増加し, CF2基当たりの増加は平均して23.7cm3・mol-1であった。

著者関連情報
© 公益社団法人 日本油化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top