1997 年 46 巻 8 号 p. 921-924
4 種類のペルフルオロアルカン酸塩同族体, CnF2n+1COOLi (n=5~10), CnF2n+1COONa (n=5~8), CnF2n+1COOMe4N (n=5~10), CnF2n+1COOEt4N (n=4~10) の水中における臨界ミセル濃度 (cmc) を 25℃で測定し, 結果をlog cmc=A+Bnの形に表した。B値は, -0.445~-0.463となり, cmcはペルフルオロアルキル鎖のCF2基当たり2.8~2.9ずつ減少することを示した。cmcに対する対イオンの効果を C7F15COO-M+ (M=Li, Na, K) について35℃で調べた。cmcはLi>Na>Kの順に減少する事が見いだされた。水中におけるCnF2n+1COOMe4N (n=1~6) の極限部分モル体積 (V0) を25℃で測定した。V0値は炭素数と共に増加し, CF2基当たりの増加は平均して23.7cm3・mol-1であった。