都市緑地の存在意義はその快適性, レクリエーション機能, 環境改善機能など様々な側面から評価しうるが, これらの機能はその緑地がもつ群落構造に大きく依存する。本研究では公園緑地の自然性評価を当面の目的とし, 堺市, 高石市の55公園緑地に出現する自生・植栽樹種の調査と14公園19プロットにおける毎木調査および一部樹冠投影図作成をふくむ群落構造調査をおこなった。それをもとに, 構成種における郷土種の割合, 樹木サイズ, 群落の樹冠連続性, 下枝の高さ, 実生稚樹の多少などが自然性評価の基準的特徴となることを把握し, ついで22公園において作成した群落構造地割り図をもとにその公園の総合的な自然性評価と相互比較を行った。