2022 年 42 巻 p. 838-849
目的:慢性閉塞性肺疾患(COPD)へのアドバンスケアプランニング(ACP)の有効性をシステマティックレビューとメタアナリシスにより明らかにする.
方法:検索データベースは,CENTRAL,PubMed,CINAHL Plus with Full Text,Embase,PsycInfoとし,ランダム化比較試験を収集した.分析は,質的・量的統合およびエビデンス総体の質を評価した.
結果:4研究を採択した.両群間で事前指示書作成割合(risk ratio (RR) = 1.29; 95% confidence-interval (CI) [1.04~1.59]; p = .02),終末期ケアの話し合いの実施割合(RR = 1.55; 95% CI [1.02~2.37]; p = .04)に有意差が示された.
結論:COPDへのACPは文書化や終末期の対話を促進する可能性が示唆されたが,バイアスリスクや小規模試験に基づきエビデンスの確証は限定的である.