堆積地盤における地震動の地盤増幅特性を評価するにあたって,多次元地盤モデルによる地盤応答解析が実施される.この解析を実施するためのFEM解析ソルバーやモデリングソフトといった解析ツールは十分に整備されつつあり,例えば設計実務の地震動評価においてもこれらの解析が選択肢の1つとなりうる状況がある.このような状況をより一層推進するために,機械学習モデルによる2次元2層地盤線形応答ソルバーを構築した.この機械学習ソルバーにより,2次元2層地盤構造に対する地表面位置の線形時の地盤増幅特性を評価できることを確認する.また,解析ツールの代わりに機械学習ソルバーを活用することで,現象解明や信頼性設計における不確実性解析,地盤構造の逆解析がより効率的に実施できる可能性があることを具体的な事例を挙げながら説明する.