地質学雑誌
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論説
埋没地形面の形成過程を考慮したボーリングデータ補間による沖積層基底面モデルの三次元解析:東京低地北部から中川低地南部の沖積層の例
木村 克己花島 裕樹石原 与四郎西山 昭一
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2013 年 119 巻 8 号 p. 537-553

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抄録

東京低地北部から中川低地南部に分布する沖積層を対象として,地形・地質の形成過程を考慮したボーリングデータ補間による沖積層基底面モデルの三次元解析方法を示す.作成手順は以下の通りである.(1)沖積層基底面はボーリングデータから,そして沖積層の地表境界線と台地面は地質図と国土地理院の数値地図5 mメッシュ(標高)から,それぞれ実ポイントデータを作成する,(2)埋没平坦面と侵食崖との境界,支谷筋を明確にするために補填ポイントデータを作成する,(3)形成年代の異なる埋没平坦面毎に実ポイントデータから面モデルを求めそのポイントデータを作成する,(4)これらのポイントデータから,沖積層基底面モデルを空間補間処理計算によって求める.得られた沖積層基底面モデルは,ボーリングデータの不足・偏在の影響を補い,沖積低地に伏在する最終氷期最盛期頃に形成された古地形面を近似するものとなる.

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© 2013 日本地質学会
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