栄養学雑誌
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インスタント食品のイメージと使用状況に関する研究
女子短大生の家庭の場合
林 辰美片山 喜美子
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1979 年 37 巻 4 号 p. 161-170

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抄録

著者らは, インスタント食品を広義にとらえ, その中から7種を選択し, それらについてS. D. 法を用いてイメージを測定し, また, 知悉率・喫食経験率・利用状況・使用回数などを調査し, 統計的に処理し分析を行った。また, 住所地別, 職業別, 食費別にも分類して比較検討した結果, 次のことがわかった。
1) 7種のインスタント食品のイメージは, 便利さが高く評価されている反面, やや貧弱だという印象が共通して持たれており, 味については, 冷凍ハンバーグ・レトルト食品のカレー・粉末味噌汁で二峰性がみられた。また, 健康に対する印象は袋入りラーメンにのみ, 健康に悪いイメージが強く持たれていた。住所地別・職業の有無・食費別には, あまり大きな差はみられなかった。
2) インスタント食品の普及が進んでおり, 都市部よりむしろ町村の方が知悉率・喫食経験率ともに高い傾向がみられた。
3) 家庭において, カレーと味噌汁はまだ手作りされることが多いが, 一般にインスタント食品がかなり浸透していることがわかった。
4) ラーメンは, 年代別, 性別による影響が大きく, 10歳代男子・20歳代男子が多く喫食していた。

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