2021 年 24 巻 6 号 p. 580-585
はんだ付性を得るために電子部品にはSn-Pbはんだめっきなどがよく用いられてきた。近年,エレクトロニクス実装の分野で環境保護のため鉛の使用が制限されていることから,鉛フリーはんだめっきの開発が進んでいる。純Snめっきではウイスカが生じることが広く知られている。本報告では,その抑制のためのめっき法を検討し,評価した。その結果,Periodic Reverse (PR)電解を用いると抑制できることを見いだした。そのメカニズムとして,PR電解をもちいると結晶優先配向性の緩和が起こることに起因すると考察し,ウィスカ発生との関連性について議論した。