電子デバイスの微小はんだ接合部の接合強度を複合荷重を負荷して実験的に調べた。微小荷重と微小変位をはんだ接合部にそれぞれ, 複合的に与える試験装置を試作した。その試験装置を用いてはんだボールを使用したBGAモデルの微小接合試験片を作成し, その試験片に引張とねじりの複合負荷を与え, その接合強度を測定した。実験では, クリープの影響を小さくするため, 試験片の定常クリープ速度より大きいひずみ速度で行った。実験の結果, ひずみ速度が大きくなるにつれて複合負荷での接合強度は, ミーゼスの条件による値よりも大きくなった。室温では, 複合負荷の接合強度はミーゼスの条件による値より大きくなった。しかし, 100℃での接合強度はミーゼスの条件による値とほぼ同様の値が得られた。