2019 年 2 巻 1 号 p. 30-34
[目的] 本研究は脊柱の分節性が得られることで頭部,胸骨の回転運動が強く生じ,瞬間回転中心(instantaneous center of rotation;以下ICR)も頭側から徐々に尾側へ移行すると仮説を立て検証することを目的とした . [対象] 健常男性12名を対象とした. [方法] 背臥位からの起き上がり動作において,頭部の初動を頭部屈曲,頸部屈曲の2条件に規定した.各条件における頭部,胸骨のICRの座標を三次元動作解析装置VICON-MXを用いて算出した.[結果] 頭部,胸骨共にICRが動作の前半で頭部屈曲の方が頭側に位置していた.[結語] 頭部屈曲運動が頸椎,胸椎の分節性の構築に寄与していることが示唆された.