日本看護学教育学会誌
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研究報告
卒業後3年目までの看護師の学生時代と看護師になってからの学習行動の変化と影響要因
−A病院の3年課程を卒業した看護師のインタビュー調査から-
岡田 摩理石井 成郎佐久間 佐織田島 真智子伊東 裕康
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2021 年 31 巻 2 号 p. 107-119

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抄録

〔目的〕卒業後3年目までの看護師の学生時代および看護師として働く過程の中での学習行動の変化と影響する要因を明らかにし、看護基礎教育における学習行動の育成に役立つ知見を得る。

〔方法〕卒業後3年目までの看護師7名に、学生時代から現在に至るまでの学習方法や影響要因について半構成的面接調査を行った。質的記述的に分析を行い、学生時代と看護師になってからの学習行動の変化と影響要因について検討した。

〔結果〕学習行動は、学生時代に【基礎的な学習習慣】と【理解を促進する学習方法の活用】があり、卒業後に【責任を果たすための学習姿勢】と【必要性を予測した学習方法の活用】があった。両時期に学習行動を促進する要因と阻害する要因があった。

〔考察〕学習行動の育成のためには、学生時代の早期から臨床状況のリアルなイメージ化を図り、他者からの影響が効果的になるような教育方法の見直しが必要であると示唆された。

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© 2021 一般社団法人 日本看護学教育学会
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