2022 年 5 巻 p. 46-51
2020年度より小学校の各教科等において,プログラミング教育を実施することとなった.大学の教職課程においても,「各教科の指導法」や「情報通信技術を活用した教育の理論及び方法」においてICT(情報通信技術)の活用に触れることとなったが,教職課程コアカリキュラムではプログラミング教育の実施に必要な知識・技能を修得することは明記されていない.そこで本研究では,教職課程を履修している大学生を対象に,意識調査と短時間のプログラミング体験を実施し,「児童にプログラミングを指導する自信」に着目して検討を行った.その結果,短時間のプログラミング体験が「児童にプログラミングを指導する自信」を向上させることが明らかになった.プログラミング教育に関する自信を高め,プログラミング教育を推進できる教員を輩出するために,小学校教職課程においてプログラミング体験を取り入れた授業設計を行うことが有効であると結論付けた.