整形外科と災害外科
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上腕骨近位端骨折偽関節の治療経験
金城 英樹山口 浩当真 孝呉屋 五十八森山 朝裕西田 康太郎
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2022 年 71 巻 4 号 p. 802-806

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抄録

【目的】上腕骨近位端骨折偽関節(以下,偽関節)の機能予後は悪いことが報告されている.我々が経験した偽関節の調査を行った.【対象と方法】対象は偽関節の7例7肩.男性3肩,女性4肩.平均年齢74.3歳.平均経過観察期間17.7カ月.骨折型(Neer分類),運動療法,肩関節可動域(屈曲・外旋),JOAスコア(疼痛,機能,可動域)を調査した.詳細検討としてJOAスコアの各項目の得点率を比較した.【結果】骨折型(Neer分類)は2-part 3肩,3-part 2肩,4-part 2肩.平均肩関節可動域は屈曲55°(10~100°),外旋8.6°(-15~40°).JOAスコアは平均35.9点(疼痛18.6点/機能7.6点/可動域9.7点).得点率は疼痛62%,機能38%,可動域32%であった.【結語】偽関節は,JOAスコアの得点率から,疼痛より機能・可動域障害が強い傾向であった.

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© 2022 西日本整形・災害外科学会
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