ジオシンセティックス論文集
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論文
短繊維混合補強砂における混合率と強度変形特性の関係
野添 重晃葛西 祥男金子 賢治松井 和己熊谷 浩二
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2012 年 27 巻 p. 127-132

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抄録

短繊維混合補強土とは,土または安定処理土にポリエステルやポリプロピレンなどの短繊維を混合したもので,強度・靭性(ねばり強さ)などの力学的特性の向上や,降雨・流水などに対する耐浸食性の向上,植生の引抜き抵抗の向上といった効果を持つ新しい地盤材料である.本研究では,硅砂5号と硅砂6号に短繊維を混合した短繊維混合補強砂について,三軸圧縮試験(CD試験)を行い,強度・変形特性に対する補強効果について検討を行った.特に,短繊維の混合率と強度特性・変形特性の関係に着目して考察した.その結果,強度については,2種類の材料ともに明確に最適な混合率が存在し,混合率を増やしすぎると強度が低下することがわかった.また,変形特性については,混合率が増加するほど初期勾配が低下することや混合率が増加するほど正のダイレイタンシーが小さくなることなどがわかった.

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