2007 年 22 巻 p. 259-266
鉄道の有道床軌道においては大規模な地震が発生した場合に道床肩が崩れて軌道が大きく変状する可能性があり、その防止のために鉄筋コンクリート製ブロックによるバラスト止めが開発されている。しかし、鉄筋コンクリート製ブロックによるバラスト止めは施工に手間を要する等いくつかの課題を有している。そこで、施工性と経済性の向上を目的としてジオテキスタイル素材のネットにバラストを詰めたバッグを道床肩部に沿って積上げ積層体としたバラスト止めを新たに提案した。各種性能確認試験の結果、このバッグによるバラスト止めは有道床軌道の耐震補強工として一定の効果があることを確認した