2006 年 21 巻 p. 297-302
海面処分場に用いる遮水シートは、地震災害に伴う大変形や埋立に伴う沈下変形の影響を受けることが考えられるが、その場合の遮水シートの健全性評価技術は未確立である。筆者らは、遮水シートに生じる大ひずみを計測できるBOTDR方式の光ファイバ余長センサを開発し、これを遮水シートの健全性評価に利用する研究を行ってきた。本論文では、引張試験による余長センサの基本性能の確認や地震などで処分場が被災した場合、敷設不陸面で発生すると予測される遮水シートの大ひずみに対する余長センサの作動状況を模型実験で確認するとともに、模型実験結果を解析で再現したシートひずみをもとにセンサの計測精度の評価を試みた。