レプラ
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癩眼後半部病變の組織學的所見
内田 守
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1931 年 2 巻 3 号 p. 139-139,35-39

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抄録

癩眼後半部の病變は古來比較的稀有なるものとされたり。然るに余は64眼の組織學的所見に於て,相等多數に之れを發見し得たり。即ち鞏膜,脈絡膜,硝子體の後半部及び眼球後部の視神經周圍に於て,それぞれ浸潤竈を發見し,且つ癩菌を證明し得たり。然れども網膜の赤道後半部及び視神經に於ては相等著明なる變化を發見し得たれども,獨り癩菌を證明する能はざりき(神神經の1例に於て疑はしき菌を見たり。)而して之等の症例は殆んど全例に於て眼球前半部の病變高度なるものにして臨床的に檢眼鏡にて眼底を見ること能はざるが如きもののみなりき。然れども兎も角癩眼後半部にも相等の病變を證明し得たりと云ふを得べし(詳細は歐文に譲る)。

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