2019 年 48 巻 6 号 p. 387-391
症例は78歳女性.心雑音を契機に非リウマチ性高度大動脈弁狭窄症と僧帽弁輪石灰化を伴う中等度僧帽弁狭窄症を指摘され,徐々に労作時息切れが出現し手術となった.術中所見は大動脈弁輪越しに僧帽弁を観察すると大動脈弁輪下のA2 aortic curtainからmedial trigonにかけて強い石灰化を認めた.A2-3の僧帽弁前尖左室側の石灰化をSONOPETにて除去し,大動脈弁置換術を施行した.術後心臓超音波検査にて僧帽弁の可動性は改善し僧帽弁狭窄症が軽度まで改善した.