AUDIOLOGY JAPAN
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全国アンケート調査にみる新生児聴覚スクリーニングの問題点
三浦 正子今本 美智代中津 愛子山下 裕司
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2002 年 45 巻 3 号 p. 225-233

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抄録

近年, 欧米で全新生児聴覚スクリーニングが拡がっている。 我が国では平成10年度より三科らの厚生科学研究で新生児聴覚スクリーニングの検討が始まり, 試行的段階である。 今回, 我が国で新生児聴覚スクリーニングを導入するに際して, 問題点を把握し今後の診断や療育システムを検討するため, AABRを有する全国267施設に新生児聴覚スクリーニングの実態につきアンケート調査を行い, 215施設より回答を得た。 アンケート結果から, 我が国では新生児聴覚スクリーニングの歴史が浅いため, 各施設の検査担当者, 検査時期, 検査回数, 検査説明者, 不合格時の対処の方法に多様性を認め, スクリーニング後に難聴と診断された際に, 療育システムの未整備地域が多く認められた。 各施設の聴覚スクリーニングのレベルや地域事情に沿ったスクリーニング方法と不合格時の対処, フォローのあり方につき検討が望まれる。

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