科学基礎論研究
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内包的同型性と信念文の分析
福井 謙一
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2001 年 29 巻 1 号 p. 27-33

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抄録

信念や知識といった命題態度を表現する文の意味論は, 言語哲学の中心的問題のひとつである.この問題をめぐっては, 命題態度の対象を, 何らかの抽象的対象 (とりわけ命題) と見なす立場と, それを文や発話といった何らかの言語的対象であると考える立場が存在するが, 『意味と必然性』におけるカルナップの信念文の分析は, 後者の系統に属する先駆的な業績である.本稿は, この分析に内在する, ある論理的・意味論的な問題点を明らかにし, それを解決することを試みる.カルナップの分析は, 信念文に限定され, 他の命題態度は扱われていないため, 本稿でも信念文に議論を限定するが, 以下で指摘される問題点は, カルナップの信念文の分析と同様の観点からの, 他の命題態度の分析にもあてはまる.

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