日本視能訓練士協会誌
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一般講演
インフルエンザワクチン接種後に外転神経麻痺を繰り返した小児の1例
田澤 聖子菅野 敦子秦 規子小林 昭子原澤 佳代子毛塚 剛司後藤 浩
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2012 年 41 巻 p. 107-111

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抄録

 小児の外転神経麻痺は多くの場合、脳腫瘍や頭蓋内圧亢進、外傷などによって引き起こされる。一方、ウイルス感染やワクチン接種に関連した外転神経麻痺の発症は比較的稀である。
 インフルエンザワクチン接種後に良性再発性外転神経麻痺を繰り返し発症した5歳女児の症例を経験したので報告する。初回の麻痺は2か月後に回復したが、その1年後に再発した。再発時の麻痺は、約3か月後に回復した。発症の度に頭部CTを施行したが、明らかな異常は発見されなかった。
 小児の外転神経麻痺ではウイルス感染やワクチン接種について詳細に尋ねること、再発の可能性を考慮して経過観察を続けることが重要である。

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© 2012 日本視能訓練士協会
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