1985 年 38 巻 2 号 p. T29-T36
目的 粘弾性流体のY形流路における分岐合流流れについて, 可視化実験ならびに数値計算により, 非ニュートン粘性, 弾性効果, 合流流路比等の影響を検討した.結果 (1) 非ニュートン粘性を持つ粘弾性流体の分岐流れで, 鋭角側角部の上流に2次流れがあると考えられる流線のふくらみがみられた.(2) 粘弾性流体のレオロジパラメータが非ニュートン粘性を強調する方向に変化すると, 鋭角側角部上流の2次流れが大きくなり, 流線が大きく膨らむなど粘弾性流体特有の流れ挙動が顕著になる.(3) 合流流れにおいて角部上流側に生じる2次流れの領域の大きさは合流流量に依存する.