繊維機械学会誌
Online ISSN : 1880-1994
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走行糸布の送りの制御における検出について
(第3報) ダンサローラの安定判別
中島 粂男栗林 勝利
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1980 年 33 巻 12 号 p. T153-T162

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抄録

目的 第1報においては, ダンサローラを吊下げている走行糸布の自由長の変動が微小であると仮定して, その動特性を周波数応答法により解析した.本論文ではこの仮定が成立しない場合を扱い, そのことに起因して発生する自励振動を安定論の立場より解析する.
成果 1) このような系の運動方程式は変数係数の線形連立微分方程式であらわされる.
2) ダンサローラの吊下げ部長さが等しい場合には, 鉛直方向と回転方向の運動は連成しない.
3) 2) の条件の場合, 運動方程式はMathieuの微分方程式で近似でき, 条件によっては自励振動が発生する可能性がある.この自励振動の発生条件は理論的に与えられる.
4) 理論的に得られた不安定領域で実際に自励振動が発生するかどうかを実験によって調べたところ, その発生が確認された.
5) 自励振動を防止するには, 自然吊下げ部長さを長くすることがもっとも有効である.

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© 一般社団法人日本繊維機械学会
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