日本外科系連合学会誌
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早期診断できた腹部ハンドル外傷によるIIa型小腸穿孔
当院ガイドラインにおける診断指針
松橋 延壽安藤 公隆宮原 利行杉山 保幸小倉 真治
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キーワード: IIa型小腸穿孔, FAST, CT
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2005 年 30 巻 5 号 p. 744-747

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抄録

症例は72歳, 男性。交通外傷により当院救急外来救急車にて搬送された。当院救急部における診断, 治療指針のガイドラインに沿って循環呼吸状態が安定していることを確認した後に, FAST (Focused Assessment with Sonography for Trauma) を行い2度のCT検査で経時的変化を踏まえて小腸穿孔を疑い緊急開腹術を施行した。開腹すると一部, 大網が炎症により肥厚し, 穿孔部を覆うように存在していた。さらにその周囲に少量の消化液を認め, 穿孔部位はTreitz靱帯から120cmの空腸で, IIa型の穿孔であった。術式は縫合閉鎖で終了した。術後経過は良好であり, 術後13病日に退院となった。2004年6月に大学病院開院に伴い腹部外傷における当院救急部のガイドラインが作成され, それに準じて早期に診断治療できたため, 若干の文献的考察を加えて報告する。

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