日本外科系連合学会誌
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児頭吸引器で摘出した直腸内異物の1例
小島 豊鎌野 俊紀坂本 一博冨木 裕一菅野 雅彦渡部 智雄奥澤 淳司笠巻 伸二瀧田 尚仁
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2005 年 30 巻 4 号 p. 648-651

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抄録

症例は75歳, 男性。平成16年10月4日, 自慰行為で肛門にヨーグルトの瓶を挿入したところ, 抜去できなくなり10月6日近医受診。摘出困難で10月7日に当院紹介, 同日入院となった。腹部に圧痛, 腹膜刺激症状は認めず, 直腸指診で異物を触知した。腹部単純X線検査で直腸内に径5.7cm長さ10cm大の異物が認められた。入院後, 経肛門的に用手, また大腸内視鏡を用いて摘出を試みたが摘出できず, 腰椎麻酔下で児頭吸引器を使用し経肛門的に摘出した。術後経過良好で翌日退院となった。経肛門的直腸異物の摘出に, 今回用いた児頭吸引器は, 有用な一方法であると考えられた。

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