1999 年 72 巻 2 号 p. 88-94
多孔質シリカ粒子に含浸法によりCeO2, ZnOおよびTiO2を担持させ, 各種粒子の紫外・可視領域の遮蔽性能に及ぼす影響について検討した。担体シリカ粒子は異なる細孔径を有する1, 5, 10μmのものを用い, それぞれのUV剤を1~20%担持させその遮蔽性能を調べた。全体の傾向として担持量が多くかつシリカ粒子径が小さいほど光を多く遮蔽した。同一粒子径, 同一担持量において含浸法により調製した粒子が紫外光を多く遮蔽し, 可視光を多く透過した。またZnOの担持において懸濁法では全く遮蔽能が得られなかったが, 含浸法により遮蔽能が得られた。uv剤がシリカの細孔内で形成されるため, 懸濁法よりもUV剤が小さくシリカ内で分散されているたあと考えられ, 本法の有意性が示された。